TOEICでスコアを上げるために英文法の知識が必要って言われたけど、英文法なんてそんなに大事かなぁ?
そんな風に思っている方に読んでいただきたいです。
英文法は英語を理解するための一番大切な部分であり身体でいうところの「骨」の部分になります。
英語の4技能と呼ばれる「読む」「書く」「聞く」「話す」は、文法のベースがあって初めて伸ばすことができるのです
TOEICの対策っていうより、すべての英語学習には文法の知識が絶対必要なんだよ
今回は、TOEICの勉強をしながら「なぜ英文法の勉強が必要なの?」と疑問を持っている方に、TOEIC対策のための英文法の知識の必要性をお伝えします。
この記事を読むとスコアアップのために、英文法の知識が大事であることや
英文法を知っているとTOEICのどのパートに役立つのかが分かります。
私はTOEICスクールでカウンセラー兼チューターとして過去100名以上の生徒をハイスコア取得に導いてきました。
TOEICに特化した1~3ヵ月のコースで、生徒の卒業時の平均スコアは800点以上という非常にレベルの高い学校で、900点超えの生徒も数多く見てきました。
コースの特徴はTOEICのパターンやテクニックを覚えさせることではなく徹底的に基礎文法の理解を定着させて英文の構造をつかむ練習をすることでした。
そのため「なんでTOEICを学びに来て文型分けばっかりやるんだろう」という声も入学したての生徒からはよく聞こえてきました。
けれど、文法を理解し文のカタチをつかめるようになると、そこからは驚くほどスコアが上がっていき、最終的に850点以上を取る生徒が続出しました。
このことからもTOEIC対策に英文法の知識が必要であることがよく分かります。
もちろん英単語やリスニング、長文読解の練習も毎日してたけどね!
英文法が分かると英語が正しく読めるようになるので、英語学習が楽しくなってきます。
「文法なんて嫌だなぁ」と思う人でも、英語のルールが理解ができるようになると英語自体の苦手意識も無くなりTOEICのスコアも上がるので、ぜひ文法の基礎を固めていきましょう。
TOEIC対策に英文法の勉強が必要な5つの理由
ここではなぜTOEICのスコアアップを目指す人に文法の勉強が必要なのかについて解説をしていきます。
大前提:英文法は英語の語順のルール
「英文法」と聞くだけで「苦手!」という人もいるくらい、文法は嫌われがちなものです。
けれども、英文法は単に「英語の語順」のルールなのです。
日本語と英語は言葉の順序(語順)が違うため、わたしたちは英語の語順のルールを学ばなくてはいけないのです。
語順が違うのは分かるけど、どう違うか分からないんだ💦
例えば「英文には主語が1つ、動詞が1つが基本」ってルールは知ってる?
え?そうなの?
意外と知らない人が多いので、知らない人は今ここで覚えましょう
(接続詞が出てくる文は例外です)
どれだけ長い英文が出てきても「主語と動詞」を探せば文のカタチは見えてくるのです。
そして、誤訳が一気に減るようになります。
まずは英語の語順のルールをきちんと覚えましょう。
中学3年間の英文法でTOEICハイスコアは確実に取れる
TOEIC対策のためには難しい文法用語は覚える必要がありません。
大事なのは「基本的な英文のルールを理解すること」です。
具体的にいうと、中学3年生までに習う「基本の文のカタチ」を理解するということです。
- 品詞の種類・働きをきちんと理解すること
- どの品詞が何を修飾できるのかを理解すること
- S・V・O・C・Mになれるのは何の品詞なのかを理解すること
品詞の種類?わからないよ~
大丈夫、使ってるうちにすぐに慣れていくよ♪
中3レベルまでの英文法の知識でTOEIC850点以上は確実に取ることができます。
まずは自分に合った文法の参考書でしっかりと理解を深めていくことがハイスコアへの近道です。
英文法が分かると英語が正しく読めるようになる→長文も怖くない!
英文には主語は1つ、動詞は1つしか出てこないという大原則を理解するとどんな長文も怖くありません。
まずは「主語」と「動詞」を正しく見つける練習をしましょう。
英語はカタマリで考えることが大切です。
TOEICの本番では禁止されていますが
文の要素ごとにスラッシュで区切る読み方=スラッシュ・リーディング
をするのがおススメです。
スラッシュで文を区切ることで、文のカタチが見えてきて訳が上手にできるようになります
パート5の問題は1文が短いので「文型分け」の練習にもピッタリだよ
英文法が分かるとTOEICパート5,6で一瞬で解ける問題が出てくる
TOEICのパート5,6の問題の中には「品詞問題」などに代表される「パッと解ける」問題が存在します。
文法の知識があれば一瞬で解ける問題なので、知っている人はすぐに解いて次の問題に進むことができます。
時間との勝負のTOEICで文法知識の有無は、時間内に終わらせられるかどうかのカギにもなるのです
速読のためには単語力も必要だからね!
何度も読み返すクセがなくなり速読に繋げられる
英文のカタチを掴めない学習者は、分からない単語が1つ出てきただけで何度も同じ文を読み返してしまうクセがあります。
主語がどこか分からなくなったり「it」が入ってくると分からなくなって何度も読み返しちゃう
英語は頭でっかちを嫌うから、主語や目的語が長い場合は「it」に置き換えられる場合もあるんだよ
文法が分かると、英語をカタマリで捉えることができるため、長い文章でも「ここが主語のカタマリ」「ここが目的語のカタマリ」とすぐに理解できるようになります。
そのため、理解できずに何度も同じ部分を読み返すということがなくなるのです。
リスニングにも文法の知識が使えるから
「リスニングに文法なんて関係あるの?」という声が聞こえてきそうですが文法の基礎知識がないとリスニング力を伸ばすことはできません。
英語の文のカタチが分からないと、英語をカタマリで捉えることができず結果として、リスニングをしても「単語」単位でしか音を掴めないため次にくる言葉の予測ができないのです。
Part3,4などのリスニングと同時に問題文を読まなければならない場合でも英文のカタチが分かれば問題文の意味がすぐに把握できるようになります。
リスニング力を上げるためには、ディクテーション(書きとり)の練習が絶対におススメだよ!
『TOEIC対策に英文法の勉強が必要な理由のまとめ』
- 英文法は英語の語順のルールであり、英語全体の「骨格」部分だから
- 中3レベルの英文法の知識でハイスコアがしっかり取れるから
- 長文が来ても文のカタチが分かれば大体の訳はできるから
英文法の理解ができるとTOEICのどのパートが伸びる?
英文法が大事ってことは分かったけど、文法問題ってパート5,6しか出てこないんじゃないの?
文法問題単体としては出題されなくても、文のカタチをきちんと捉えることで速読にも繋がるからTOEICで本当に役立つんだよ
ここからは、実際に英文法を学ぶことでTOEICのどのパートに役立てることができるのかをみていきましょう
TOEICほぼ全パートでスコアが伸びる
英文法は英語の「骨格」となる部分です。
そのため、英文法を理解することで、文法問題で正答率が上がるのはもちろん長文の速読、リスニングの聞き取り力も上がってくるのです。
もちろんTOEICの対策には、単語を増やしリスニングの練習も行う必要はありますが、文法の知識があれば長文の訳も正しくできるようになるので、リスニングパート、リーディングパートの全てでスコアを伸ばすことができるのです
パート5,6攻略のためには英文法の理解&単語が必須
TOEICで出題される文法問題の傾向は大きく変わることがないため文法の知識があることで確実にスコアを取れる部分があります。
2016年からTOEICは新形式になり文法問題が含まれるPart5は40問から30問に、Part6は12問から16問に問題数が変化しました。
新形式になり単体での文法問題数は減少しましたが、文法の知識が大切なのは変わりません。
☆覚えておきたい文法の知識
基本的な部分でありながらとても大切な文法知識をいくつか紹介します。
下の説明を読んで理解ができなくても心配はいりません。
文法用の参考書などで例文を見ながらしっかりと理解を固めるようにしましょう。
・文中で出てくる動詞が「自動詞(iv)」か「他動詞(tv)」を判断する
(後ろに目的語O(目的語)が来る場合は「他動詞」・目的語が無い場合は「自動詞」
・to不定詞と前置詞のtoとの違いに注意(後ろに動詞原型→不定詞/後ろに名詞→前置詞)
・前置詞はイメージを掴む
(TOEICでは前置詞・前置詞を含めた熟語・動詞/形容詞+前置詞の3パターンで出てくる)
・関係代名詞:先行詞の役割を確認する・関係代名詞の省略にも注意
・接続詞:前後の文の関係性をしっかり判断する、等位接続詞/従属接続詞の使い方の違い
前置詞と接続詞を混ぜた問題に注意 (例:「~の間」 during(前置詞) /while(接続詞) など
ヤバ・・文法書で勉強しなくちゃ💦
基本的な文法の勉強は1ヵ月くらいでできるから大丈夫だよ!
TOEICの対策のために英文法を勉強を始める人はこちらの記事も参考にしてください。おススメ参考書も紹介しています。
☆文法を知っているとTOEICのこんな問題が解ける
TOEICで具体的に出される問題パターンを見ていきましょう
【TOEIC 品詞の知識でパパッと解けるのはこんなタイプの問題】
他動詞の後ろが空所→空所には「目的語(名詞または名詞のカタマリ)」が入る
助動詞の後ろが空所→空所には「動詞の原型」が入る
「~,(カンマ)」の後ろが空所→空所には「which」(関係代名詞)が入る
「冠詞+空所」→空所には「名詞」が入る
「空所+名詞」→空所には「形容詞」が入る(冠詞もあり得るけどほぼ出題されない)
☆同じ品詞で意味が違う言葉も知っておくと迷わず解ける!
品詞問題の場合でも2択に絞ったあとは、意味から判断する必要があります。
TOEICが好む問題は、同じ品詞で意味が異なる言葉です
パート5の4割程度は語彙問題だから、TOEIC用の単語も覚えていく必要があるよ
リスニング全体
英文を意味のカタマリで捉えることができると、リスニング中にも意味の予測ができるようになります。
パート1:文法的に明らかに選択肢から外せる問題が分かる
パート1は写真描写問題であり得点を上げやすいパートです。
その中でよくひっかけ問題として利用されるのが「現在完了形」「受身の進行形」です。
現在完了形(主語+have/has+過去分詞)の選択肢は「たった今〇〇したばかり」という意味になるので多くの場合が誤答となります。
同様に「受身の進行形」(be動詞+being+過去分詞)の選択肢も「〇〇されている最中」という意味になるので誤答の場合が多くなります
文法を知っていれば「あれ?」と思い選択肢から外すことができるので正答に繋がりやすいことになります。
パート3,4のリスニングの問題文を早く正確に読めるようになる
リスニングで得点が取れない人の多くがパート3、4で問題についていけないという悩みを抱えています。
リスニングでハイスコアを取るためには「先読み」の力が必要になります。
予め問題を読んで、リスニングに備えるのが「先読み」ですが、早く正確に読むためには文法の知識が絶対に必要です。
問題文をパッと見て、何を問われているのか正確につかむためには文法の知識が欠かせません。
Part7で正確に速く文を読む力がつく
リーディングパートの問題の半数以上を占めるパート7は、TOEICの得点アップのためには大事なパートになります。
限られた時間の中で全問を解き切るのは本当に大変ですが「二度読み」をするクセがなければ時間内に解くことは可能です。
文の要素に分ける練習を繰り返し行うことで、長文が出てきた時でも大体の訳を取ることができ、2度読みを避けることができるのです。
『英文法の理解ができるとTOEICのどのパートが伸びる?』
- リスニング・リーディング共にほぼ全てのパートで得点が伸びる
- パート5,6は一瞬で解ける問題が出てくるので時間も短縮できる
- 長文でも読み間違いや二度読みが減るので正答率が上がる
まとめ
TOEICのスコアを上げるために、英文法の理解は欠かせません。
英文法は用語だけ見ると難しそうですが「語順のルール」であるということを理解して勉強するとまったくややこしくありません。
英文のカタチをきちんと理解することで、英会話や英作文の力も上げることができるので、今後も英語学習を続けていく人であれば早めに英文法の基礎をしっかり固めておくことをおススメします。
TOEICのスコアをしっかり上げるためにも、4技能を身に付けるためにも英文法の基礎知識はきちんと固めましょう!
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